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自律神経失調症(47歳女性)

患者 47歳女性

初診日 平成6年10月20日

既往歴 小学校5年生時に肝炎に羅患。その後完治する。
30代のときに貧血を指摘された。

症状 主訴は、30歳頃より近医にて自律神経失調症と言う診断を受け、精神安定剤を投与されて、何年かは安定していたが、10日前から全身がだるい、無気力になってきた。
また、夜間眠れない、しかも一睡もしない時が3日間ぐらいあることもある。
しきりに体がだるい。夜眠れない。肩が凝ると言う。
朝起床時に頭痛がする。その為かどうか判らないが朝起きられなかった。
しかも起きると体がヘナヘナとなる。顔が浮腫。
その他の自覚症状は、めまいがして、時々立ちくらみがある。
項背部の凝りも強く、耳鳴りが非常にある。息切れ、動悸もあり嘔き気もある。
心下部が張り、腹部膨満感と腹鳴がある。背中が凝る。
腰と上肢も下肢も非常に冷える。足の裏がほてる。
非常にイライラして、物事に驚きやすく、物忘れが激しい。
非常に寒がりで冷え性である。

健康状態 食欲は普通でなんでも食べる。大便は1日1回普通便。小便は普通に出る。
生理は順調。帯下はない。子供は2人。流産は1回。中絶は1回。
診察すると脈拍は浮にして力なし。舌を診ると少し乾燥していて、白苔を認める。
腹証は血圧111/62。脈拍73。

経過

10月20日(来院時)
上記の調子であるから、漢方をどうしたら良いものか考えて、桂枝加龍骨牡蠣湯証と判断し、薬を投与して様子を診ることにした。

11月26日
投薬。
以後来院せず、忘れかけていたところ、平成10年4日に久しぶりに来院して当時の事を聞くと「1週間ほどで眠れる様になり、だるさも減少しやる気が出てきた」という言葉が帰ってきた。

今回のケースは主訴が非常に多い患者で、しかも内科で精神安定剤を服用しているので隠れた症状もあるかもしれず「証」を判定するのに困ったが、今までの経験から桂枝加龍骨牡蠣湯を投与して良い結果を得た。